「負債」ネグリ「叛逆」 マルチチュードの民主主義宣言から
2022年3月19日
2023年1月3日
今日、借金を負うことは、社会生活をおくるうえで一般的な条件になりつつある。学生ローン、住宅ローン、自動車ローン、医療ローンなど、借金を背負いこむことなしに暮らすのはほとんど不可能である。社会のセィフティネットは「福祉」〔=安寧に暮らしていくための〕システムから負債」〔=借金を背負って暮らしていくための〕システムへと移行した。 借金=貧し付けが社会的二—ズを満たす主要手段となったからだ。人びとの主体性は負債を基盤にして編成されている。人びとは借金を作ることで日々の生活を生き延び、負僙に対する責任の重圧を受けながら暮らしている。 負債は人びとを管理する。つまり…