ニーチェ : 人類の歴史を総体として自己の歴史と感じることのできる者は
1994年1月1日
2021年8月7日
人類の歴史を総体として自己の歴史と感じることのできる者は、何もかもを恐ろしいほど普遍化することによって、・・・・。――こうした一切を、人類の最古のもの・最新のもの・損失・希望・征服・勝利のすべてをば、自分の魂に受容すること、――こうした一切を最後に一個の魂に包蔵し、一個の感情の内に凝縮させること。―――これこそは本当に、これまでの人間が夢にだも知らなかった幸福を生みだすに違いない。・・・自らをこよなく豊かなものと感ずるところの幸福を! この神々しい感情を、そのときには、呼ぼう――人間性と!
『悦ばしき知識』信太正三訳 ちくま学芸文庫 1993 p355
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