始めに
2008/03/15
24時間という限られた時間の中で、通勤、仕事、家事、育児、その他の直接人と関わる活動、も加えると、もはや睡眠時間を削ってしか書く時間は取れそうにもない。そんな愚痴をこぼしていたら、友人から「ブログ」を勧められた。
書かなくても、電車の中でも確かに思考は展開していくし、「ああそうか!」という閃きは、その問題の解決の必要性に迫られていれば、必ず訪れてくれるものなのだろう。
しかし、やはり、押し寄せる言葉と映像に浸されて生活せざるを得ないなかで、受動性を押し返し、転換するためには、言葉を発する、浸されている言葉を解体し、組み替える、新たな編成を生成する、という活動がどうしても必要だし、そのための道具として、「文字」はやはり重要な足場をつくってくれると思う。
2年前からの「他者」との同居という生活の激変によるストレスと「しなければならない事」による時間の占有に対して、カミソリの刃のような空隙をつくり出すために、この、「ブログ」という空間を使用する事にした。
思春期の頃の「私的」な誰にも見られることのないノートでもなく、発表する媒体との関係で生産した作品でもない、微妙な文字の世界によって、なんとか体勢を立て直していきたい。
もし縁あってこれらを読む方が居るとして、そこに、共振の波動が伝わるならば、自ずからそれは「私」の方へも伝わり、「力」になるだろう。