ある水準の輪郭間の相互関係として構成された「界」はその水準の輪郭を無化する別の水準の輪郭空間を必ず持たざるを得ない。
2023/05/16
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https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/041900194/?P=1
ナショナルジオグラフィック 2023.04.21
「植物も動物と同じくらい複雑なコミュニケーションをしていることが明らかになっています」と、微生物学者で全米科学財団(NSF)のプログラムディレクターであるマムタ・ラワット氏は語る。「とはいえ解明は始まったばかりで、私たちが見ているのは氷山の一角にすぎません」
2023年3月30日付けで学術誌「Cell」に発表された論文によると、さまざまな種類の植物が、ストレスにさらされると超音波を発するという。植物が捕食者から花粉媒介者まで、あらゆるものと「会話」していることを示唆する最新の証拠だ。
米パデュー大学の生化学者ナタリア・ドゥダレバ氏は、植物が放つ揮発性物質にはさまざまな働きがあると言う。花の準備ができたときに放出される揮発性物質は、花粉媒介者を引き寄せるだけでなく、まだ受粉していない花に誘導することさえある。果実が放つ揮発性物質は、果実を食べて種子をまく生物を引き寄せる。葉から放たれる揮発性物質は、葉を食べる動物を追い払うこともある。
※物質世界における諸輪郭は様々な論理で構成されている。
植物という輪郭界において別の植物というのは分割されているが、もちろん物質としてはそのような区別の成立しない次元がある。
そこで成立している、諸輪郭(たとえば植物)は別の次元の諸輪郭(たとえば化学物質)にとっては、全く無意味なものであるので、諸植物輪郭、を通底してしまっている別の諸輪郭の挙動が解明されれば、それらの事態は、それらの諸植物輪郭間が別の輪郭(化学物質・音波など)を「通じて」相互に作用している、関係しているという陳述が可能なのである。
その際、着目点である諸輪郭の次元で、その諸輪郭を主語にすれば、相互の関係、「会話」といったような、いわば擬人化、主体化した陳述が可能なのである。
これは、腸内細菌が様々な影響を及ぼしていると言った最近の陳述にも共通した機序である。
cf.カルロ・ロヴェッリ
「徹底的な唯物論」の立場は、それらの構成を自覚的にさせる。