デリダ 「パピエ・マシン (下)」ちくま学芸文庫 中山元 訳 からの抜粋ノート
2006年5月14日
2022年3月11日
時代のために書くということ、それは受け身になって時代を写しだすということではない。時代を保持し、時代を変革すること、未来に向かって時代を超越することである。そしてこの時代を変革しようとする試みによって、われわれは時代のうちのもっとも深いところに身をおくのである。……時代はたえずみずからを追い抜きつづける。時代においてこそ、時代を作りだすすべての人間の生ける将来と、具体的な現在とが厳密に一致するのである。 p.55 ところで現代(タン・モデルヌ)とそれに続く時代は、公的なものと私的なものという危うい区別のもとである日に西洋で確立された制度を、これまでに…